山頭火の俳句の魅力を語る
九月は日奈久で山頭火シンポジウム
「第23回九月は日奈久で山頭火」シンポジウムが9月24日に日奈久ゆめ倉庫で行われ、約50人が参加しました。
日奈久温泉街では、放浪の俳人種田山頭火が昭和5年9月に日奈久温泉を訪れた際に、行乞記の中で温泉を称賛していることにちなみ、毎年9月の1カ月間、「九月は日奈久で山頭火」と題しさまざまなイベントが行われています。同シンポジウムはそのメインイベントとして開催されたものです。
八代市にゆかりのある落語家の桂伸衛門さんによる落語や、「私が選んだ山頭火10句」と題したパネルディスカッションが行われました。桂さんは、旅宿で一文なしの旅人の話や真冬の山奥に迷い込んだ旅人の話を、声の強弱や体の動き、手をたたく音などで臨場感あふれる落語を披露し、参加者は聞き入っていました。パネルディスカッションでは、桂さんや俳人の西口裕美子さん(熊本市)ら4人のパネリストが事前に10句選んだ山頭火の俳句について、選んだ理由などを話しました。西口さんは「山頭火の詠んだ俳句は1人の寂しさに耐えながらも、ほっこりとした句もある。呼吸をするように詠んだ俳句に惹かれる」と話しました。
第1回から参加している浜田弘さん(宮崎市)は「山頭火の俳句は、思ったことや普通のことを素直に詠んでいるところが魅力です。これからも毎年参加するつもりです」と話しました。
▲【落語】桂伸衛門さんが身振り手振りを交えながら、話の情景が浮かぶような落語を披露
▲【【パネルディスカッション】選んだ俳句について感じたことを語るパネリストら
▲山頭火が宿泊したとされる「「おりや」。イベント期間中、一般公開されています。
▲おりやの内観