令和7年2月記者会見
と き:令和7年2月14日(金曜日)午前10時~
ところ:本庁3階 庁議室
■市議会3月定例会
まず、市議会3月定例会についてです。
会期は、2月21日(金曜日)から3月19日(水曜日)までの27日間です。
開会日の提出予定議案は36件で、内訳は、予算議案15件、事件議案7件、条例議案14件です。また、諸報告が1件あります。
それでは、予算議案について説明します。
まず、令和6年度の3月補正予算について説明します。補正予算の総額は、39億110万円です。
「物価高騰重点支援」関連事業として、総額4億7,185万円を追加しており、主なものは、保育所等の光熱水費などに対して補助を行う「保育所等物価高騰対策支援金支給事業」864万円です。
次に、「重点戦略」の関連事業として、総額12億9,769万円を追加しており、主なものは、低コスト耐候性ハウスの導入に対して補助を行う「強い農業づくり支援事業」4億9,534万円、地方バスの路線維持や乗合タクシー運行に対して補助を行う「生活交通確保維持事業」2億8,260万円などです。
その他、ふるさと納税の増加により、返礼品発送経費の不足を補てんする「ふるさと納税事業」で7億1,900万円などを計上しております。
以上が、3月補正予算の概要です
続いて、令和7年度当初予算について説明します。
まず、「予算編成の考え方」ですが、令和7年度の最優先課題は、昨年度に引き続き、「坂本町の創造的復興」を最優先課題とする中で、第2次八代市総合計画の総仕上げとして、長引く物価高騰など社会情勢の変化へも対応しながら、「5つの重点戦略」を実現し、さらなる発展につなげていくこととしております。
さらに、「八代の未来を切り拓くための施策」として、新八代駅周辺開発や、県と一体となって取り組む工業団地整備に加えて、TSMCの本社が所在する「台湾新竹市」との友好交流協定の締結など、様々な分野で進んだ連携を実のあるものにするため、県南の雄都として相応しいまちづくりに積極的に取り組む予算編成を行ったところです。
それでは、当初予算のポイントを順次説明します。
まず、当初予算の規模は、769億7,700万円で、前年度比102億6,100万円、15.4%の増となっており、合併後では最大の予算規模となっております。
次に、歳入予算の主な増減を説明します。
まず、自主財源のうち、市税は、個人市民税の増などにより、前年比3.0%増の167億円を見込んでおります。
次に、依存財源のうち市債は、新たに設置する「地域振興基金事業」の財源として合併特例債38億円や、(仮称)新南部給食センター施設整備事業費の増などにより、前年比83.8%増の117億円を見込んでおります。
また、国庫支出金は、児童手当の拡充や、物価高騰対策に伴う臨時交付金の増などにより、前年比19.8%増の126億円を見込んでおります。
次に、歳出予算の主な増減ですが、民生費は、児童手当の拡充や保育所運営費の増などにより、前年比6.9%増の266億円、総務費は、「坂本支所等の建設事業」や「ふるさと納税事業」の増などにより、前年比20.1%増の93億円、教育費は、「(仮称)新南部給食センター施設整備事業」や、「博物館の大規模改修事業」などの増により、前年比37.7%増の82億円を計上しております。
次に主な取り組みについて説明します。
最優先課題として取り組むこととしております、「令和2年7月豪雨関連」の主な事業として、23億6,300万円を計上しております。
まず、「坂本支所等建設事業」は、令和6年度から2か年かけて実施しております、コミュニティセンターなどを統合した坂本支所を建設するものです。
また、「災害公営住宅整備事業」は、支所の隣の松崎地区の災害公営住宅を建設するものです。どちらも令和7年12月の完成予定です。
そのほか、国・県と連携した、宅地嵩上げの実施や、消防施設の撤去及び再建なども予定しております。
「5つの重点戦略」について、主なものを申し上げます。
1つ目の「災害に強い豊かな『まち』の実現」では、34億7,200万円を計上しております。
「市内一円道路改良事業」では、交通環境改善を図るため、幹線道路の整備、舗装・側溝の改修などを実施します。
また、「避難所等設備整備事業」では、避難所となる小・中学校の体育館にエアコンを計画的に整備するものであり、令和7年度で整備完了となります。
さらに、「防災対策事業」では、平成31年度に配布した「各校区版の防災マップ」の更新を行うほか、「災害時用備蓄資材整備事業」では、大規模災害時に備え、食料や飲料水などについて計画的に整備するものであり、令和7年度で地域防災計画に掲げる備蓄目標を達成することとなります。
2つ目の「次代を担う子どもの育成と安心な暮らしの創生」では、79億7,900万円を計上しております。
「各種予防接種事業」では、子育て支援策として、こどもインフルエンザの助成対象年齢について「未就学前まで」を「12歳まで」に拡充します。
また、「こどもの貧困対策推進事業」では、「子ども食堂」の支援に加え、学びの場などの「学習支援教室」を運営するボランティア等に対して、新たに支援していきます。
さらに、学校施設においては、「トイレ改修事業」として計画的に実施してきた学校施設のトイレ洋式化が、令和7年度で完了するほか、「ICT教育推進事業」では、児童生徒及び教職員用のタブレット端末の整備など、引き続き、ICT化に向けた環境整備を実施していきます。
3つ目の「稼げる農林水産業の実現」では、3億9,900万円を計上しております。
「林業担い手対策事業」では、林業担い手の確保や林業事業体の経営基盤強化を図るため、新たに「新規就業者への支援」などを実施します。
また、「アサリ漁業V字回復事業」では、引き続き、アサリ漁業の収益向上や漁獲量拡大を目指すほか、「フードバレー流通推進事業」では、クルーズ船の寄港増加に伴うインバウンド客向けの取り組みなどを強化していきます。
さらに、「八代港ポートセールス事業」では、コンテナ貨物量の増加を目指すため、新たに「フォワーダー集荷拡大支援助成金」として、新規貨物の取扱量に応じた支援を行います。
4つ目の「地域の魅力とにぎわいの創出」では、11億9,400万円を計上しております。
「観光交流事業」では、八代駅前において日本製紙株式会社八代工場の壁面を活用した、プロジェクションマッピングによるデジタル情報発信を実施します。
また、「商店街活性化事業」では、新たに「がらっぱ広場」にトイレを整備することにより、クルーズ船の寄港増加に伴うインバウンド受入および中心市街地の環境整備を図っていきます。
さらに、「企業誘致対策事業」では、県営工業団地の令和10年度分譲開始を見据え、企業立地フェアへの出展などに取り組むほか、「バドミントンアジアジュニア選手権大会誘致事業」では、令和8年度の開催に向けた実行委員会を設立し、啓発活動などの機運醸成を図っていきます。
5つ目の「持続可能な選ばれるまち“スマートシティやつしろ”の推進」では、18億9,900万円を計上しております。
「台湾友好交流事業」では、友好交流協定1周年を迎える台湾新竹市へ、市民使節団を派遣するなど、友好関係の深化に向けて取り組んでいきます。
また、「定住促進対策事業」では、「移住先として選んでもらえる八代」を目指し、移住体験住宅の整備や、体験メニューの策定など、新たな取り組みを実施します。
さらに、「学校施設LED化事業」では、カーボンニュートラルの実現を目指し、学校施設の体育館の照明のLED化を実施します。
次に、「八代の未来を切り拓くための施策に関する事業」として、4億3,100万円を計上しております。
令和6年度から2か年かけて実施している「新八代駅周辺大規模集客施設等整備基本計画策定事業」に加え、「工業団地関連道路整備事業」では、交通量の増加が見込まれる周辺道路として、「竜西東西12号線」及び「竜西幹4号線」の整備を進めていくものです。
次に、国の経済対策に準じて実施する「物価高騰対策」として、12事業で総額5億4,400万円を計上しております。
主なものは、「買い物支援事業者支援事業」、「防犯カメラ設置支援事業」、「放課後児童クラブ等物価高騰対策支援金支給事業」などです。
また、農業関係では、「畳表経糸価格高騰対策支援事業」や「収入保険加入緊急支援事業」などを、商工関係では、「LPガス価格高騰対策支援事業」や「キャッシュレス決済ポイント還元事業」などを、さらに、教育関係では、「学校給食費負担軽減事業」を計上するなど、物価高騰の影響を受ける個人や事業者を対象として、幅広く支援を実施します。
最後に、その他の主要事業を説明します。
「八代亜紀さんメモリアル事業」は、八代亜紀さんの功績を郷土の誇りとして、末永く後世に継承するため、記念碑設置などを実施します。
また、「障がい児通所支援事業」では、「児童発達支援」や「放課後デイサービス」について、新規認定時の支給量基準を見直し、サービス拡充を図っていきます。
さらに、「結婚活動応援事業」では、新たに「八代市結婚サポート運営事業」を実施し、結婚を望む若者などに、出会いから結婚まで総合的な支援を提供していきます。
「生活道路緊急対策事業」は、安心安全なまちづくり実現のため、校区要望が多い老朽化の著しい生活道路について、集中的に補修を実施します。
また、「(仮称)新南部学校給食センター施設整備事業」は、令和9年度の2学期からの新センター供用開始に向けて整備を進めていきます。
最後に「幼稚園再編事業」は、市立幼稚園の再編により、令和8年度から新たに開園する幼稚園の環境整備を実施するものです。
予算関係の説明は以上です。
次に、市政の動向についてです。
■市政の動向
(1)坂本診療所(仮称)の開設について
まず、八代市立坂本診療所の開設についてです。
坂本町は豪雨災害の影響により無医地区となっており、地域住民の皆さまから医療機関の設置を求める声や要望があり、これまで関係機関と協議を行ってきました。
このたび、八代郡市医師会との協議が整いましたことから、令和7年12月に完成予定の坂本支所内に診療所を開設し、令和8年3月からの診療開始を目指すこととしました。
八代郡市医師会へ医師等の派遣や診療所の管理・運営を委託し、内科診療を火曜・木曜の週に2回、午後に行う予定としております。
この診療所が地域の皆様の健康維持に貢献できますよう、来年3月からの診療開始に向け、準備を進めていきます。
(2)第43回 せんちょうい草の里まつり
次に、第43回せんちょうい草の里まつりについてです。
このお祭りは、千丁町が発祥である「い草」や「畳表」のPRや地域活性化を目的に開催しており、今年で43回目を迎えます。
今回も「い草の里」ならではのプレゼントとして、“高品質な畳表”はもちろん、初めての賞品となる“畳表の張替え”のプレゼントなど、多数の豪華賞品を用意しております。
また、ステージでは、午前は、「九州新喜劇お笑いショー」、午後は、キャラメルマシーンによる科学実験とマジックを掛け合わせた子ども向けのマジックショーの2回のステージイベントを実施します。
さらに、今回初めての取り組みとして、中学生や高校生に参加いただき、若い力で「い草の里まつり」を盛り上げてもらいます。
地元の千丁中学校の生徒は、表彰式の司会とジュース販売に挑戦します。中学生の発案によるサプライズも準備されているそうですので、ご期待いただきたいと思います。
また、熊本高校のい草班の生徒が『高校生カフェ“い草の時間”』を出店します。
い草で装飾された店内で、い草のお茶とスイーツ、オリジナルい草コースターをセットにして販売するなど、まさに『い草の時間』を満喫できるお店になるとのことです。
ぜひ、多くの皆様にご来場いただきたいと思っております。