令和7年1月記者会見
と き:令和7年1月24日(金曜日)午後1時30分~
ところ:本庁3階 庁議室
■市議会臨時会
会期は、1月27日(月曜日)から1月31日(金曜日)までの5日間です。
提出予定議案は2件で、内訳は、条例議案1件、事件議案1件です。
また、諸報告が1件あります。
それでは、条例議案について説明します。
本条例議案は、旧八代市厚生会館の利活用か解体かに関する住民投票条例の制定について、地方自治法第74条第1項の規定に基づく条例制定の請求が令和7年1月9日に行われ、これを同日に受理したことに伴い、同条第3項の規定により、当該請求に係る条例案について市長の意見を付けて議会に付議するものです。
まず、条例案の概要ですが、制定の目的は、「旧八代市厚生会館について、解体するのか、利活用するのかについて住民の意思を確認すること」です。
次に、投票の選択肢は、「旧八代市厚生会館を保全して利活用することに賛成する」と「旧八代市厚生会館を解体することに賛成する」の2択であります。
そのほか、投票の期日等については資料に記載のとおりです。
議案に付議する意見書の概要を申し上げます。
まず、旧八代市厚生会館は、文化的側面や建築物としての価値など、高い評価をいただいてきた一方で、老朽化に伴う維持管理費の増大や舞台設備等の使いづらさに加え、駐車場の不足、興行面での採算性の低さなど、多くの課題を抱え、休館前の利用者数は、最盛期の2割以下にまで落ち込んでいました。
本市においては、旧八代市厚生会館の存続を排除することなく、これらの課題を解決する方策について、民間提案の募集を含めた様々な検討を積み重ねた結果、苦渋の決断として施設の閉館及び機能移転の方向性を決定し、市議会に対し旧八代市厚生会館廃止の提案を行いました。
市議会においても、市長としての私の意見や市民の皆様方のご意見を踏まえ、長年にわたる議論と慎重な審議を経て令和5年6月定例会において旧八代市厚生会館廃止を議決されたものであり、私としてはこのご判断を重く受け止めております。
現在、本市では施設の跡地において市民の皆様の賑わいと憩いの場となるような空間を整備し、文化・芸術イベントの開催などを官民連携して実施するという機能移転の方向性に沿って、「旧八代市厚生会館跡地利活用基本構想」の策定を進めているところです。
旧八代市厚生会館の廃止に至るまでの経緯や跡地利活用に関する現在の取組状況を踏まえ、また、住民投票の実施により市民の間に対立や混乱が生じることは絶対に避けるべきであるとの思いから、本住民投票条例の制定に反対の意見を付した上で、市議会にご判断を求めることとします。
■市政の動向
(1)八代市とソフトバンク(株)による「地域におけるデジタル活用の促進に向けた連携協定」の締結及び「八代市デジタルサービス相談窓口」の開設
本協定は、ソフトバンクが保有されているデジタル技術を活用し、地域全体のデジタル化の推進及び市民のデジタル活用支援等を図ることで“スマートシティやつしろ”を推進することを目的として締結するものです。
連携事項といたしまして、市民のスマホの活用支援や、本市が提供するデジタルを活用した行政サービスの普及促進、及び本市職員の人材育成などに取り組んでいくこととしています。
また、本協定に基づく取り組みの一環として、市内のソフトバンクショップに本市が提供しているデジタルを活用した行政サービスについて相談できる「八代市デジタルサービス相談窓口」を開設します。
協定及びデジタルサービス相談窓口の詳しい内容につきましては、1月31日に協定締結式を実施しますので、是非、取材にお越しいただきますようお願いします。
(2)熊本労働局との雇用対策協定の締結について
本市においては、人口減少と若者の市外への流出などによる市内企業における人材の確保・定着が課題となっており、こうした雇用に関する課題解決に向けて熊本労働局と協定を締結するものです。
熊本労働局は労働行政を一体的に担う専門機関であり、協定の締結によって連携を強化できることは、市内企業の人材確保、求職者の雇用の場の創出に取り組む本市にとって大変心強いと感じております。
協定締結後、速やかに両者で組織する運営協議会を設置し、令和7年度上半期中には「雇用対策協定に基づく実施計画」を策定します。
この計画では、市内企業の人材確保、求職者の雇用の場の創出のみならず、多様な働き方を支援するための環境整備や、移住定住の促進など、各種施策の効率的・効果的かつ一体的な実施により、地域の雇用確保と生活の安定を図っていきます。
協定及び取組の詳しい内容につきましては、2月4日に協定式を実施しますので、是非、取材にお越しいただきますようお願いします。
(3)認知症高齢者等の保護に関する三者協定について
八代市と八代警察署、八代市小規模多機能型居宅介護部会の三者で「認知症高齢者等の保護」に関する協定の締結を行います。
これは、認知症高齢者などを警察署が保護した際、すぐに家族が迎えに行くことが難しい方につきまして、小規模多機能型居宅介護事業所において、ゆっくり休息いただき、家族の迎えを待つことができるような仕組みを作るものです。
これまでは、保護された高齢者は、警察署のロビーなどで長時間、不安なままで迎えを待っており、警察署員は多忙な業務の中、高齢者を見守るという状況が発生しているなど、その対応が課題となっていました。
そのため、八代警察署と、市内8つの小規模多機能型居宅事業者で構成される八代市小規模多機能型居宅部会及び八代市において協議し、本協定を結ぶこととなりました。
この仕組みづくりは、県内でも初めての取組ですので、2月6日の協定締結式に、是非、取材にお越しいただきますようお願いします。
(4)「やつしろSDGsの日~みんなで目指すゼロカーボン~」の開催
本市では、市民の皆様にSDGsの理念を普及啓発していくため、2月16日、八代市役所におきまして、「やつしろSDGsの日」を開催します。
今回のイベントでは、SDGsの達成に欠かすことのできないゼロカーボンをメインテーマとして、様々なイベントを実施します。
ステージイベントでは、八代市出身のタレント「まさやん」さんを司会にお迎えし、お子様からでも分かりやすい内容で、ゼロカーボンについてのトークイベントを行います。
また、コンビニのローソン様による、プラスチック削減などの身近な取組や、市内7校の高校生によるSDGsに関する取組の発表をしていただきます。
ステージイベント以外にも、ワークショップ、エコマルシェの開催に加え、キッチンカーや屋台による飲食ブースも設けます。
また、八代市公認キャラクターの「ちくワン」も登場予定となっています。
ご家族連れをはじめとした幅広い方々に、一日を通して楽しみながら学びを深めていただく内容となっておりますので、多くの皆様のご来場をお待ちしております。
(5)やつしろ高校生・高専生 未来会議の開催
この会議は、市内の高校生や高専生の皆さんに地域への理解や愛着を深めてもらい、さらには本市への若者の定住促進につなげることを目的として、昨年度に引き続き開催するものです。
本市では、20代前後の若者の市外転出が多く、流出を抑制することが重要な課題となっています。そのためには、生徒の皆さんに、進学や就職で一度転出しても「将来は地元に帰りたい」という思いや、「地元で就職したい」という意識を醸成することが必要であると考えています。
そこで、生徒の皆さんが授業を通して自ら考えた地域課題や、その解決策などを発表していただくことで、地域の魅力の再発見や定住促進につなげていきたいと考えています。
当日は、市内の9つの学校に参加いただきます。
生徒の皆さんの地元‶やつしろ″への想いが詰まった、熱い意見発表会になるものと期待しています。