身幅が広く、鋒の延びた豪快な姿に南北朝時代の特徴が表れている。作風も刃文は直刃調に逆足が入るなど、備中国(現岡山県西部)で活躍した青江派の特色を示す。
『松井家譜』「武器の部」寛文元年(1661)の項に「綱利様より寄之江御刀青江一腰被為拝領候事」とあるが、刀は献上と拝領を繰り返すものなので、本刀が家譜記載のものかどうか確認することはできない。
【品質形状】鎬造 庵棟 大鋒 鍛は板目肌つみ澄肌あらわれ淡く映り立つ 刃文は直刃調に足入り多少沸づく 帽子は表裏とも掃きかけて先尖って返る 表裏に棒樋を搔流す 大磨上
【掲載図録】『もののふの美と心』(平成26年 八代市立博物館)
名 称 刀 無銘 伝青江(かたな むめい でんあおえ) 重要美術品
種 別 有形文化財(工芸)
指定年月日 昭和17年12月16日
法 量 長さ71.6cm 反り1.8cm
制作年・時代 14世紀 南北朝時代
所 蔵 一般財団法人松井文庫
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