
令和7年4月29日 久連子鶏品評会にて撮影
元々は八代市泉町の久連子(くれこ)地区で家畜として飼育されており、固有の名称もありませんでしたが、昭和25(1950)年から同27(1952)年にかけての調査により、久連子固有の鶏として「久連子鶏」と名付けられました。「肥後ちゃぼ」、「地(じ)すり」、「熊本種(くまもとしゅ)」「天草大王(あまくさだいおう)」と共に、肥後五鶏(ひごごけい)の一つに数えられる珍しい鶏です。
スリムな体型に長い尾、頚部と腰部の銀笹(ぎんざさ)と呼ばれる羽色、小さな角状の鶏冠(とさか)、著しい鼻孔の突起が特徴です。特に、久連子鶏のオスに見られる長く美しい尾羽は、久連子地区で古くから舞われてきた久連子古代踊りの花笠(シャグマ)の羽飾りとして使用されています。
現在では、久連子鶏保存会や肥後ちゃぼ保存会、熊本市動物園等の尽力により、4月下旬に久連子鶏品評会を、11月中旬に久連子鶏里帰り交換会が開催される等、久連子鶏の保存・普及のための取組がなされています。