シャルトル聖パウロ修道院記念館(国登録) 最終更新日:2025年9月2日 印刷 所在地‥‥八代市通町10-8 シャルトル聖パウロ修道院記念館は、移転前の⼋代⽩百合学園内に建つ⽊造洋⾵建築で、明治33(1900)年、⼋代において貧しい病⼈や孤児の救護にあたったスール(仏語で云うシスターの事)達の修道院として建設され、救護活動の拠点となった建物です。 構造は、⽊造2階建、⽡葺寄棟造(かわらぶきよせむねづく)り、洋⼩屋(ようごや)(キングポスト・トラス)、外壁は下⾒板張(したみいたば)り(板と板の端部を⿃の⽻根のように重ね合わせる接ぎ⽅)の建築で、桁⾏12.31m、梁⾏8.55mの規模となっています。 外観は、東側1階の正⾯中央の欄間に、太陽をモチーフとした⾚と透明のガラスがはめ込まれ、全体にアクセントを与えていますが、柱頭(ちゅうとう)や他の欄間(らんま)には彫刻は⾒られず全体としては簡素な仕上げに留まっています。 ヴェランダの壁⾯は漆喰(しっくい)仕上げ、開⼝部は床⾯より直接⽴ち上がるフランス窓の形式をとります。この他の外壁は下⾒板張りを主たる仕上げとして、これにペンキを塗り重ねてあります。 ⼤きく張り出したヴェランダは、明治時代に地球を東廻りにインド経由で⽇本に伝わったヴェランダコロニアルの特徴であり、加えて、イギリスから⻄廻りにアメリカ経由で伝わったとされる下⾒板の構造が融合した、ヴェランダ下⾒板コロニアルという建築形式に分類されます。 同様の建築形式を持つ建物の現存例は、県内においては少なく貴重な建物となっています。名称・・・・・・・シャルトル聖パウロ修道院記念館(しゃるとるせいぱうろしゅうどういんきねんかん)指定ランク・・・・国登録種別・・・・・・・有形文化財・建造物指定年月日・・・・平成12(2000)年12月4日指定文化財一覧に戻る