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令和5年4月 記者会見

最終更新日:

4月定例記者会見



 


令和5年4月記者会見

 と き:令和5年4月27日(木曜日)午前10時~
 ところ:本庁3階 庁議室


■市政の動向

1.八代市厚生会館の今後の方向性について

 厚生会館につきましては、八代城跡をはじめ松濱軒や松井神社、博物館、お祭りでんでん館などといった八代市が誇る文化集積地の中心に位置し、昭和37年の開館以降、60年以上の長きにわたり、まさに本市における「文化の殿堂」として、その存在感を示してきました。

 また、一流のオーケストラ等にも満足いただける優れた音響空間を備え、市民の皆様に良質な芸術文化の観賞と体験の場を提供する一方で、中心市街地に立地する身近なホールとして、市内の園児や小中高校生、文化活動団体などの発表や交流の場という役割も担ってきたところです。

 人々が集い、人々に感動と希望をもたらし、人々の創造性を育む地域の文化拠点として、最盛期には、年間40万人を超える利用者数を記録することもあり、中心市街地の賑わい創出にも寄与してきました。

 さらには、著名な建築家である芦原義信氏により設計され、近代建築としての価値も高く評価され、八代城跡をはじめとする歴史的周辺環境とも調和した施設です。

 このように、厚生会館は、文化的側面や建築物としての価値などから、高い評価をいただいてきましたが、その一方で、老朽化に伴う維持管理費の増大や舞台設備等の使いづらさに加え、駐車場不足が長年指摘されるなど、多くの課題を抱えてきたところです。

 さらには、近隣自治体のホール施設と比較した場合、人口規模に対する座席数が少ないことから興行面での採算性が低く、先ほどの老朽化や駐車場不足などとあいまって、休館前の平成30年度における利用者数は、最盛期の2割以下にまで落ち込んでいました。

 このような中、厚生会館については、令和元年6月のお祭りでんでん館建設に伴う休館後、今後のあり方を検討するため、令和2年度に劣化度調査を実施したところ、約20億円の改修費用が必要となることが判明しました。

 また、令和2年2月から5回にわたり開催した、文化・建築・経済分野に関わる有識者やホールの利用者などで構成する「八代市文化ホール等あり方検討会」においては、厚生会館の今後の利活用を期待する一方で、様々な解消できない課題が残るため、市として慎重に検討を行い、方針を示してもらいたい旨のご意見とともに、県南の拠点となる新たなホール施設の整備についても、ご提言をいただいたところです。

 そのほか、令和2年6月に行った市民アンケートでは、4つのホール施設の今後に関する質問に対し、「老朽化した施設の建替えや改修を行い、4施設ともこのまま維持していく」という回答が約13%であった一方、「他の公共施設の建替えと併せて複合施設を建設し、効率化を図る」という回答が約42%、「費用削減のため、一部を休館・閉館する」という回答が約36%となるなど、施設の効率化や縮減を求める回答が多数を占める結果となりました。

 本市では、これらの結果を踏まえたうえで、令和3年2月に「ホールとして再開しない」方針を決定し、市議会に説明を行うとともに、広報紙や市ホームページで周知を図ったところです。

 その後、翌年の5月から6月にかけては、活用策の検討の一環として、当会館ホワイエ部分の利活用に係る民間提案を募集したものの、応募がありませんでした。

 一方で、当該民間提案を募集する直前の5月17日には、「八代市厚生会館のホール再開を求める会」の皆様より、1万筆を超える署名を添えて、厚生会館の再開を求める要望書が提出され、同年8月には利活用についての提言書もいただきました。

 しかしながら、厚生会館ホールを再開する場合、多額の改修費がかかることはもちろんのこと、老朽化に伴う維持管理費の増大や舞台装置の使いづらさ、駐車場不足などの課題は、引き続き残ることとなります。

 さらには、改修によって座席数が従来の964席から700席程度に減少することで、興行面での採算性が一段と低下することも懸念されます。

 本市としましては、厚生会館の存続を排除することなく、これらの課題を解決する方策について、検討を積み重ねてきました。その結果、苦渋の決断ではありますが、厚生会館については閉館することとし、次回の市議会6月定例会に廃止条例を提案することを決定しましたので、皆様にお知らせするものです。

 閉館の理由としましては、まずもって、先ほど申し上げた老朽化に伴う維持管理費の増大や採算性、駐車場不足などの課題が多額の費用をかけて改修したとしても解決できないということです。

 また、厚生会館を存続させた場合、改修後の耐用年数である約20年後、仮に建物が使用可能であったとしても、再度、多額の投資を行うのかといった議論は避けることができません。未来を担う次の世代にそのような課題を残してはならないというのが、今回の決断の最も大きな理由です。

 一方で、「文化の拠点」である厚生会館の機能が失われることにより、本市における文化・芸術活動の振興と発展が後退しないよう、新八代駅周辺に整備を予定している文化コンベンションセンター(仮称)に、その機能の一部を移転したいと考えています。

 冒頭にも申し上げましたが、厚生会館が持つ機能としまして、まず1つ目は、優れた音響空間を備え、市民の皆様に良質な芸術文化の鑑賞と体験の場を提供してきたという「文化的な価値」です。

 次に2つ目は、市民に身近なホールとして「中心市街地の賑わいの創出」に寄与してきたことです。

 最後に3つ目は、著名な建築家である芦原義信氏により設計された「近代建築としての価値」という、これら3つの機能に整理しました。

 1つ目の「文化的な価値」については、文化コンベンションセンター内に音響空間を備えたホールと、コンサートや大規模スポーツイベントなども開催可能なアリーナを整備することで、さらなる機能拡充を図りたいと考えています。

 2つ目の「中心市街地の賑わいの創出」については、厚生会館跡地において、市民の皆様の賑わいと憩いの場となるような空間を整備し、文化・芸術イベントの開催などを官民連携して実施するとともに、中心市街地における芸術文化活動の場として、桜十字ホールやつしろの利活用を促進します。

 3つ目の「近代建築としての価値」については、VRやデジタルアーカイブ等による記録・保存や模型の製作などに取り組むとともに、文化コンベンションセンター内に記念スペースを設けることで、レガシーの継承を図ります。

 さらには、厚生会館に対する感謝の気持ちを表すためのコンサートやイベントを実施するとともに、「おもいで展」と題し、写真や資料の展示などを行うことなどにより、記録だけではなく、市民の皆様の記憶にも残るような「メモリアル事業」を企画します。

 以上が、厚生会館の閉館に伴う機能移転に関する方向性です。これらの事業が本市の文化振興はもとより、市全体の発展、さらには、県南地域全体の浮揚にも寄与するものと考えています。

 厚生会館の開館当時、その真新しく、堂々たる姿に感動を覚えた子どもたちがいたように、新たな文化コンベンションセンターにつきましても、八代の未来を担う子どもたちに感動を与えられるよう、しっかりと整備を進めます。



2.道の駅坂本再整備に関する方針

 本市では、令和2年7月豪雨災害で被災した「道の駅坂本」について、令和4年度に再整備の方向性を検討するための調査事業を実施しました。

 この度、その調査結果や復興推進本部会議などでの議論を踏まえ、再整備に関する方針を決定しました。

 道の駅坂本は、球磨川に接し、山々に囲まれた豊かな自然が大きな魅力の観光拠点施設でもありますので、球磨川の眺望や、川遊びをする人たちが川に接しやすいアクセス性を考慮し、国が整備する輪中堤の高さまで盛土を行い、施設を再整備します。

 今後、この方針に基づき、既存施設の解体や敷地造成を進めながら、並行して、再整備する施設や配置に関する検討を進め、令和9年7月の供用開始を目指して、坂本町の創造的復興のシンボルとなるような新たな「道の駅坂本」の建設を進めます。



3.台湾基隆市との友好交流5周年記念事業

 本市と基隆市は、産業や経済、文化、スポーツ、観光、教育など、様々な分野における交流を促進し、両市の更なる発展に寄与することを目的として、平成30年4月に友好交流協定を締結し、本年4月19日に5周年を迎えました。

 これまで、市民や民間団体の皆様による交流をはじめ、訪問団の相互派遣や基隆市における観光・物産フェアの開催、基隆港と八代港を結ぶ国際コンテナ定期航路の開設など、友好関係を深めてきました。

 今回、両市の市民の皆様による交流をより一層深めるため、友好交流協定の締結5周年を記念しまして、11月に60名規模の八代市市民使節団を基隆市に派遣するとともに、同じ時期に、くまもと県南フードバレーフェアIN台湾基隆市を4年ぶりに開催します。

 また、時期は未定ですが、基隆市からも市民使節団が本市を訪問される予定と伺っており、本日、基隆市の行政訪問団がその協議のため、本市にお越しいただいています。

 長期間に及ぶコロナ禍によりまして、令和2年以降、往来ができない状況が続いていましたが、今回の訪問とイベントの開催を契機としまして、物流・人流の両面から、様々な分野における交流が益々深まり、繋がりが更に強固に、そして末永く続くことを大いに期待しています。



4.令和5年度献穀事業

 八代市献穀事業推進協議会では、令和5年5月中旬から10月中旬にかけまして、龍峯地区の川田町東にある一部の圃場を献穀田として、米と粟を栽培し、天皇に献納する献穀事業を実施されます。

 この事業は、令和5年度で131回目を数える、歴史的、伝統的な行事です。熊本県では、10か所の地域に分かれて、毎年持ち回りで実施され、八代地域では、平成25年度の氷川町以来、10年ぶりの開催となります。

 このたび、熊本県の代表となられる献穀者は、川田町東にお住まいの、「本島 磧哉様 菊代様 ご夫妻」で、種まきや田植え、稲刈りなどの節目にあわせて、4回の神事を実施した後に、天皇陛下への献納を行うことになります。

 本市におきましても、大変名誉なことであり、また、本市農業の発展に大いに寄与するものと考えていますので、地区のみなさまのご協力をいただきながら、この事業が無事為し終えられることを期待しています。



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