健康診断で、標準体重や痩せ型で飲酒をしないにもかかわらず脂肪肝の所見が見受けられる方がおられます。なぜでしょうか。
脂肪肝は肝臓に5%以上の脂肪が蓄積した状態のことで、成人の4人に1人が患っていると推定されます。健康な赤い肝臓からフォアグラの様な白っぽい肝臓へと変化し、自覚症状がみられることは少ないのですが、体のだるさを感じる場合もあります。
若い時に痩せすぎだと・・・・ 脂肪肝になりやすい?
通常、消費できずに余ったエネルギーは、皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えますが、若い頃に痩せ型だった方は蓄える脂肪細胞の数が少ないために、肝臓や筋肉、心臓、膵臓などにも脂肪(異所性脂肪と呼ばれます)として蓄えられます。脂肪肝になると代謝や解毒をする肝臓の働き(肝機能)が低下します。さらに、慢性肝炎、肝硬変、肝がんへと移行してしまう場合もあります。また脂肪肝は脳梗塞や心筋梗塞、大腸がんや乳がんなど、肝臓以外の病気のリスクを高めるそうです。
どうしたら予防できるのでしょうか~
子育て中の皆様や若い時に痩せていた方へ
痩せの人でも、20歳以降の体重増加、特に10kg以上の体重増加は脂肪肝になり易く、心筋梗塞などの危険性が高まります。20歳以降の体重増加には、注意が必要です。ご心配な方は、保健センターにご相談ください。