雨龍図象嵌鐔 あまりゅうずぞうがんつば
龍の姿を豪快に表した鐔です。裏には雨が表されています。
志水派は、細川三斎に従って八代に入った平田彦三の甥志水仁兵衛を初代とする一派で、代々甚吾と名乗り八代に住みました。鉄地に、猛禽・鶏・牛・龍・鯉などを真鍮で大胆に据文象嵌した豪快な作品が特徴です。西垣派に入門しているため、透鐔もあります。
本作品は、表に龍文を鋤出し彫りし、上に金布目象嵌をほどこし、裏は真鍮彫込象嵌で雨文を表しています。両面とも、鉄地を腐食させる技法(「くさらかし」)により、表面にでこぼこをつけており、そこが見どころとなっています。
作者 志水派(無銘)
品質形状 鉄地 竪丸形 土手耳 象嵌
法量 縦7.8cm 横7.3cm
時代 江戸時代中期(18世紀)
所蔵 八代市立博物館未来の森ミュージアム
八代市立博物館収蔵品検索システム「雨龍図鐔」 (外部リンク)