文化の継承と創造に貢献する博物館づくり(基本方針15)
第3期八代市教育振興基本計画に掲げた博物館の基本方針です
八代の歴史と文化への理解と愛着を育むため、関連資料を収集・調査研究し、展示や講座を通して、それらの価値を分かりやすく内外に発信します。あわせて、優れた芸術作品を鑑賞する機会を提供し、本市の文化向上を図ります。
基本的考え方
博物館が収集・保管する資料は、八代の先人たちが築いてきた歴史・文化の証であるとともに、これからの未来を考えるための糧としてかけがえのない大切な意味をもっています。それらの遺産を次世代に確実に継承し、光をあてることで郷土への誇りと愛着を育むことができ、同時に、地域の外から人々を呼び込む魅力ある資源とすることもできます。
また、各地の美術館・博物館が所蔵する優れたコレクションを紹介することにより、人々に感動を与え、新たな文化創造への糧となるような事業の展開を目指します。 博物館は、過去を学び、現在、そして未来を考える場となるため、各種展示事業や教育普及活動に取り組み、社会教育機関としての役割を果たしていきます。
主な施策
(1)特別展覧会及び常設展示の充実
(1)八代の歴史と文化に関する調査研究を進め、全国的な視点からその特色や文化財としての重要性を解明して発信する特別展覧会を毎年開催し、市民の郷土理解を深めます。
(2)各地の美術館・博物館が所蔵する個性豊かなコレクションを楽しむ展覧会を開催し、魅力あふれる文化財や芸術作品との出会いの場を提供します。
(3)常設展示では、国内有数の武家コレクションである松井文庫所蔵品を始め、美術工芸、考古、歴史、民俗等のテーマごとに年4~5回の展示替を行い、常に違う展示を楽しめるよう充実を図ります。
(4)コロナ禍の新しい生活様式に対応するため、講演会や展示解説のデジタル配信を行います。
(2)調査研究活動の充実
(1)八代城主松井家伝来の古文書群について、資料の調査・保管に努め、これらを解読した報告書の刊行、展示により、広く内外に紹介していきます。
(2)八代に関する資料の把握と調査に随時取り組み、特に日本遺産に関連する石工や八代平野干拓関係資料の調査に力を入れます。
(3)博物館収蔵品の充実と保存・継承
(1)城下町に関わる武家関係資料や、全国に知られた工芸品である八代焼(高田焼)や肥後鐔、宮地の手漉き和紙等、八代らしいコレクションの充実に努めます。
(2)八代の歴史と文化を物語る貴重な資料を、確実に次世代に継承するため、適切な保存環境・施設の維持に努めます。
(4)博物館収蔵品を活用した教育活動の充実
(1)八代の歴史にちなむ体験講座、古文書講座、学芸員や研究者による特別講演会等、子どもから大人までを対象とした多彩な講座・講演会を開講します。
(2)授業目的に応じた展示案内や博物館収蔵品を活用した出前講座、教職員の研修として地域の歴史や災害の学習等、学校教育における郷土学習をサポートします。
(3)博物館収蔵品検索システムの充実、動画配信等、ホームページやSNS等を活用し、デジタル化を推進します。
基本方針
- 独自の視点と調査にもとづく秋季特別展覧会「八代の歴史と文化」シリーズの開催
- 財団法人松井文庫所蔵品の調査・研究、展示、古文書調査報告書の刊行等
- 考古・歴史・民俗・美術工芸(八代焼、肥後鐔、染韋、和紙など)の調査・研究、収集・展示
開館以来、上記の基本方針に基づき、事業を行ってきました。長期休館中に具体的な運営方針を策定する予定です。