夜の遅い時間に食べると太りやすいということを耳にしたことがあると思います。
夜間は活動量が少ないことで、消費しきれずに余ったエネルギーは内臓脂肪などに溜まりやすくなります。しかし、実はそれだけではないのです。食後に体がポカポカ温かく感じることがあるかと思いますが、食事を摂ると体内に吸収された栄養素が分解され、その一部が熱となって消費されます。これは、食事をする際に消費されるエネルギー(食事誘発性熱産生・DIT)で、夜間はそのエネルギーの発生量が昼間に比べ50%に低下しています。また、夜の遅い時間は、体に脂肪をつける働きが20倍に増加し、脂肪を溜めやすくなることも分かっています。同じ食事内容でも夜遅くなることで太りやすくなるのは、こういった理由があるからです。
仕事や家事などが忙しく、夕食が遅くなることもあるかと思います。どうしても遅くなってしまう場合は、夕方の早い時間に、野菜を摂取してからサンドイッチやおにぎりなどの炭水化物を食べ、帰宅後などの遅い時間には野菜とタンパク質を含むおかずを食べることが理想です。でも、難しい場合はおにぎり1個でも先に食べておくことで、遅い時間のどか食いを防ぐことができます。夕食を2回に分けて食べることにより、肥満予防につながります。早い時間の夕食が望ましいですが、難しい時には太りにくい食べ方を試してみてはいかがでしょうか。