布設管渠の状況について
現在、八代市の下水道管路施設は総延長366kmです。
そのうち、30年を経過した管渠が6.3%、20年を経過した管渠が22.8%を占めています。
八代市の下水道事業は、昭和48年度に認可され施設建設を開始しています。施設の多くは社会の高度成長期である昭和40年代に建設されたものであるため、耐用年数を迎えつつあります。(下:図-1)
八代公共下水道(八代・八代東部処理区)における管渠の経過状況(図-1)
老朽化施設は今後とも増大が見込まれますが、これらの施設が適正に管理されない場合、日常生活や社会生活に大きな影響を及ぼすこととなります。
事象 |
リスク(事象発生による環境への影響) |
管路の破損 |
道路陥没による人身事故、交通阻害、下水道使用者への使用中止、漏水による地下水や土壌の汚染 |
下水流下能力の不足 |
下水のいっ水 |
管路内での異常圧力の発生 |
マンホール蓋の飛散による人身、物損事故、有毒ガス(硫化水素等)の噴出 |
有害ガスの発生 |
悪臭物質の発散、有毒ガスの噴出 |
◆管路の長寿命化計画
これらの老朽化施設は更新を行えば機能回復するものではありますが、莫大な費用を要します。
よって、限られた財源のなかで計画的な改築を推進していく必要があります。
この計画を「長寿命化計画」といいます。
この計画を策定するためには、
①膨大な管渠ストックを対象に調査を実施し、
②改築・修繕の優先順位を定め、
③予防保全的な管理を実施しなくてはなりません。
八代市では、この「長寿命化計画」の策定に向け準備をしているところです。