所在地・・・平山新町5824

平山瓦窯跡は、南九州西回り自動車道建設工事に伴う発掘調査によって発見された「だるま窯」と呼ばれる瓦を焼いた窯跡の遺跡です。
3基確認された窯跡のうち、第1号・2号瓦窯は、上部の構造物は既に破壊されていましたが、下部については残存しており、長軸380cm(1号窯)、445cm(2号窯)の規模を持ちます。構造はともに焚口を両側に持つ平窯で、燃焼室は皿状にくぼみ、中央部の焼成室は3本の畝を有しています。
出土した瓦には桔梗(ききょう)紋・酢漿草(かたばみ)紋という、加藤清正・加藤正方の家紋がされており、麦島城から出土したと伝えられる菊花(きっか)紋鳥衾(とりぶすま)に酷似した瓦も出土しています。
また、瓦窯跡の熱残留磁気測定結果からも、瓦窯の操業期間は慶長6年(1601)の麦島城改築から寛永9年(1632)加藤氏改易までの間と考えられることから、この窯跡は現在の八代城あるいはそれより古い麦島城の瓦を焼いた重要な遺跡です。
名称・・・・・・・・・平山瓦窯跡(ひらやまかわらかまあと)
指定ランク・・・・国指定史跡
種別・・・・・・・・・記念物・遺跡
指定年月日・・・平成26年3月18日
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