文化財さんぽ19〜妙見祭ゆかりの文化財③〜
妙見上宮跡
(みょうけんじょうぐうあと)
◆八代市妙見町字上宮
◆熊本県指定史跡
◆昭和38年1月22日指定
妙見上宮跡は、八代神社(妙見宮)から東に2キロほど山を登った頂上付近にあり、延暦14年(795)に社殿が創建されたと伝えられています。
八代における妙見信仰の最初の拠点と考えられますが、古い時代の様子は明らかではありません。江戸時代には、玉垣に囲まれた神域や仏様をまつったお堂があり、参拝する人も多かったようで、中宮から上宮に至る山道には、下から1丁(約109m)ごとに「一丁」「二丁」・・・「十八丁」と刻まれた石の道しるべが建てられています。
現在でも一部が残っており、銘文から天保7年(1836)、安政2年(1855)に「木之場」の人々が建てたものとわかります。木之場とは、八代城下にあった地名で現在の本町「2丁目イベント広場」にあたります。険しい山道を重い石材を携えて登った人々の篤い信仰心を伝えています。
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妙見上宮跡 |
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十五丁の道しるべ 天保7年 |
十七丁の道しるべ 安政2年 |