文化財さんぽ⑰〜妙見祭ゆかりの文化財①〜
八王社の樟
(やつおうしゃのくす)
◆市指定天然記念物
◆昭和38年4月20日指定
◆北の丸町1-25 浅井神社(八王社)
代陽小学校に隣接する浅井神社(あさいじんじゃ)は、かつて「浅井の津」と呼ばれる港があったところで、海神八大龍王(はちだいりゅうおう)をまつっていることから八王社とも呼ばれ、地元では親しみをこめて「やつおうさん」と呼ばれています。
妙見神が海を渡ってきたとき、先導を務めたのが八大龍王と伝えられ、境内にある「八縄の池(やつなわのいけ)」は江戸時代以前まで海と通じ、祭礼日には潮水が上がって来たといわれます。11月15日の祭礼で、妙見祭の神馬(しんめ)と獅子(しし)がこの池の水を使ってお祓(はら)いを受けるのは、こうした歴史に基づいています。
境内にある大樟は、樹齢(じゅれい)千年と推定され、幹回り12.7mもある巨木です。これからもずっと元気で八代の歴史を見守ってほしいものです。