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文化財さんぽ(10) 神秘の火「不知火」

最終更新日:
文化財さんぽ⑩ 

神秘の火「不知火」
(しらぬい)


   ◆国指定名勝「不知火及び水島」
   ◆平成21年2月12日指定
   ◆発生地点:北部八代海(鏡町沖)
   ◆発生時期:八朔(旧暦8月1日)頃


 水島とともに国の名勝に指定された「不知火」は、八朔(はっさく・旧暦8月1日)頃の未明すぎ、鏡町沖合の海上に数個の火が現れ、やがて無数の火となって見えるもので、8世紀に編纂(へんさん)された日本最古の歴史書『日本書紀』に、夜、八代海を航行する景行(けいこう)天皇がこの火に導かれて無事に着岸でき、「誰の火か」と尋ねたところ、誰も知らなかったと記され、古くから都にまで知られた不思議な現象であったことがわかります。
 これは、大潮の夜、陸化した干潟(ひがた)上で、日中暖められた空気と、夜、流れ込んだ冷たい空気が層をなし、街の明かりや漁火(いさりび)が屈折して、海上に火が浮かぶように見える蜃気楼(しんきろう)現象の一つとして考えられています。昔は八代海沿岸の高台のどこからでも見えましたが、干拓による陸化が進んだことから、現在では、宇城市の永尾剱(えいのおつるぎ)神社が代表的観望地点として知られています。
 毎年、不知火が見える頃には、深夜から未明にかけて観望会が行われます。古代の人々もながめた神秘の火を観望に出かけてみませんか?

不知火.JPG
永尾剱神社からみた不知火
(写真:宇城市教育委員会提供)

位置図.jpg
不知火現象発生の象徴的な海域
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