11月19日、八代市厚生会館で、「八代妙見祭の神幸行列」が国重要無形民俗文化財に指定されたことを記念して、「八代演能会」が催されました。
主催は「八代妙見祭活性化協議会」、主管は「妙見祭と能を考える会」です。
つるまる保育園の年長さんたちによる謡(うたい)の披露から始まり、能奉行の福島市長が「能はじめませ」と声をかけ、演目の、狂言「蝸牛」と能「羽衣」が始められました。
狂言の太郎冠者(たろうかじゃ)役は、テレビや映画でおなじみの和泉流 野村萬斎さん。山伏に騙されて、お囃子にのって一緒に踊り出す掛け合いの面白さに観客から笑いが起こりました。
能「羽衣」の天女役は、金春(こんぱる)流 櫻間右陣さん。漁師が拾った羽衣を、天女に返す話です。笛や太鼓の調べと優雅な天女の舞が会場を魅了しました。また、「羽衣」の謡には「迦陵頻伽のなれなれし」という一節があり、塩屋町の笠鉾飾りである「迦陵頻伽(かりょうびんが)」のいわれとなっています。
今回のチケットも発売翌日には完売するなど、笠鉾の作られた時代の空気は今も八代に流れています。
▲能「羽衣(はごろも)」
▲狂言「蝸牛(かぎゅう)」
▲つるまる保育園児による謡