熊本の復興を人生ゲームで表現
鉄道模型コンテスト2021九州大会で八代工業高校がJR九州賞を受賞
8月に福岡県で開催された鉄道模型コンテスト2021九州大会で、八代工業高校インテリア科の作品がJR九州賞を受賞しました。制作したのは3年生の建築班を中心とした6人で、作品名は「Reconstruction~復興人生ゲーム~」。
当初はボードゲームの人生ゲームをメインテーマに進めていましたが、熊本地震から5年と令和2年7月豪雨から1年という節目の年でもあり、地元が復興している様子も取り入れたいと考え、コロナ禍で作業時間も限られた中でしたが、資料収集や材料確保など休みも返上して構想から制作まで約半年間かけて完成させました。
作品は、熊本城や八代妙見祭の笠鉾、くま川下りなど県内の名所が精密に再現されています。同作品は、第13回全国高等学校鉄道模型コンテスト全国大会でも理事長特別賞と審査員特別賞(ファンタジー賞)を受賞。班長を務めた山口千絵さん(同校3年)は「一人一人が妥協せず自分のパートをやり遂げた結果が評価されて自信になりました」と話しました。
建築班メンバーに聞きました。「鉄道模型の制作を通して感じたこと」
山口千絵さん 「一つのものを作り上げたことへの達成感が大きかった」
宮本倫汰さん 「失敗することに不安があったが、あきらめずに挑戦することの大切さを学んだ」
植田真奈さん 「お城や橋の土台を本物と同じ構造で作り上げたので将来にも役立つと思う」
佐藤玲名さん 「細かい作業を集中して行うことが好きになったので調理士を目指すことに決めた」
田中蘭さん 「本物に近い作品に仕上げることを意識していたので観察力や表現力が高まった」
沼田由莉亜さん「チーム力がないと完成できなかった。ここで育んだ協調性を将来に活かしたい」
▲幅30cm、長さ90cmの土台いっぱいに熊本の名所を表現
▲復興人生ゲームのスタートは人吉から“きなっせ”
▲川や山肌も細かく作り上げました
▲神社の茅葺には市販のほうきを活用
▲金波楼の屋根瓦は紙ストロー
▲曲線を作りだすのに苦労した橋
▲人物は爪楊枝を活用して再現
▲八代妙見祭のにぎわいも表現されています
▲ゴールは熊本城で“あとぜき”
▲生徒たちと顧問の永元亮太先生