○八代市博物館資料の収集管理要綱

平成17年8月1日

教育委員会告示第5号

(趣旨)

第1条 この告示は、八代市博物館(以下「博物館」という。)における博物館資料の収集及び管理に関し必要な事項を定めるものとする。

(寄贈の受入れ及び手続)

第2条 博物館に資料を寄贈しようとする者(以下「寄贈者」という。)は、資料寄贈・寄託申込書(様式第1号)により申し込むものとする。

2 教育長は、前項の規定による申込みのあった資料で適当と認めるものについては、当該資料を受納することができる。

3 教育長は、寄贈の申込みのあった資料について鑑査及び評価の必要があると認める場合には、学識経験者等に意見を徴することができるものとする。この場合において、当該資料の引渡しを受けたときは、寄贈者に寄贈・寄託資料一時預り証(様式第2号。以下「一時預り証」という。)を交付するものとする。

4 教育長は、寄贈資料を受納した場合は、寄贈者に寄贈資料受領書(様式第3号)を発行するものとする。この場合において、前項の規定により当該資料に係る一時預り証を交付しているときは、これと引換えに寄贈資料受領書を発行しなければならない。

(条件付寄贈の禁止)

第3条 教育長は、条件付の寄贈は原則として受納しないものとする。

(寄託の受入れ及び手続)

第4条 博物館に資料を寄託しようとする者(以下「寄託者」という。)は、資料寄贈・寄託申込書(様式第1号)により申し込むものとする。

2 教育長は、前項の規定による申込みのあった資料で適当と認めるものについては、当該資料を受託することができる。

3 教育長は、寄託の申込みのあった資料について鑑査及び評価の必要があると認める場合には、学識経験者等に意見を徴することができるものとする。この場合において、当該資料の引渡しを受けたときは、寄託者に一時預り証を交付するものとする。

4 教育長は、寄託資料を受託した場合は、寄託者に受託証書(様式第4号)を交付するものとする。この場合において、前項の規定により当該資料に係る一時預り証を交付しているときは、これと引換えに受託証書を交付しなければならない。

(寄託期間等)

第5条 寄託期間は、5年以内とし、寄託者と協議の上決定する。

2 教育長は、寄託期間満了1箇月前までに、寄託者に対し寄託期間の更新について通知するものとする。この場合において、寄託者は、寄託期間の更新を希望する旨又は返還を希望する旨を教育長に申し出なければならない。

3 寄託者が前項に規定する申出をしなかった場合、教育長は、第1項の規定に基づき決定された寄託期間と同一の期間をもって寄託期間を更新することができる。

(保管料)

第6条 寄託資料の保管料は、無償とする。

(寄託資料の返還)

第7条 寄託資料の返還は、受託証書と引換えに行わなければならない。

2 寄託者から、寄託期間中であっても、特別の事由により返還の申出があった場合は、寄託資料を返還することができる。

3 代理人をもって寄託資料の返還を受ける場合は、受託証書のほか、委任状を必要とする。

(寄託資料の一時返還)

第8条 寄託者は、寄託期間中において、祭典、法要、修理その他特別の事由があるときは、寄託資料の一時返還を受けることができる。

2 一時返還の期間は60日以内とする。ただし、特別の事由がある場合は、この限りでない。

3 一時返還期間中の寄託資料の管理については、八代市教育委員会(以下「教育委員会」という。)は、その責めを負わないものとする。

(所有者等の変更)

第9条 教育長は、寄託者から氏名(名称)若しくは住所の変更又は寄託資料の所有者の変更について届出があったときは、速やかに受託証書を書き換えなければならない。

2 前項の場合において、教育長は、寄託者に対し、受託証書とともに、氏名(名称)若しくは住所の変更又は所有者の変更について、その事実を証する書類の提出を求めなければならない。

(受託証書の再交付)

第10条 教育長は、寄託者から受託証書の亡失、盗難、滅失又は破損の申出があった場合は、受託証書を再交付しなければならない。

(寄託資料の運搬)

第11条 教育長は、寄託資料の運搬の方法、経費等に関することは、寄託者と協議の上、決定するものとする。

(寄託資料の管理)

第12条 寄託資料は、博物館の所蔵する資料と同一の注意をもって展示、保存その他の取扱いをするものとする。ただし、教育長は、寄託資料の撮影、模写、模造等を行い、又は撮影し、若しくは模写したものを刊行する場合には、寄託者の同意を得なければならない。

2 教育長は、その責めに帰すべき事由に基づき寄託資料を亡失し、又は損傷したときは、その賠償をするものとする。

3 教育長は、管理上修理を必要と認めたものについては、寄託者と協議の上、その経費の全部又は一部を負担することができる。

(条件付寄託の禁止)

第13条 教育長は、条件付の寄託は原則として受託しないものとする。

(借用の受入れ及び手続)

第14条 教育長は、展示、学術研究等のために資料の借用を必要とする場合は、所有者又は管理者に資料借用申込書(様式第5号)により申し込み、及び資料寄託・貸与承諾書(様式第6号)により承諾を得なければならない。

2 教育長は、資料を借用した場合は借用証書(様式第7号)を交付し、又は所有者の要望により貸借契約書を交換するものとする。

3 教育長は、借用に伴う経費を負担するものとする。

(借用期間等)

第15条 借用資料の借用期間は、博物館に資料を貸与する所有者又は管理者(以下「貸与者」という。)と協議の上、決定する。

2 教育長が、借用期間を更新しようとするときは、貸与者にその旨を申し出て、その承諾を得なければならない。

(借用資料の返還)

第16条 借用資料の返還は、借用証書又は貸借契約書と引換えに行わなければならない。

(借用資料の管理)

第17条 借用資料は、善良な管理者の注意をもって展示、保存その他の取扱いをするものとする。ただし、教育長は、借用資料の撮影、模写、模造等を行い、又は撮影し、若しくは模写したものを刊行するには、貸与者の同意を得なければならない。

2 教育長は、その責めに帰すべき事由に基づき借用資料を亡失し、又は損傷したときは、その損害を賠償するものとする。

(特別利用の許可)

第18条 教育長は、次の各号のいずれかに該当する場合において、適当と認めた場合に限り、博物館の所蔵する資料、寄託資料又は借用資料(以下「収蔵資料」という。)を模写、複写若しくは写真撮影又は博物館の写真原版を用いての印画作成(以下これらを「特別利用」という。)を許可することができる。

(1) 国、地方公共団体その他教育機関等が、教育、学術又は文化に関する事業の用に供することを目的とする場合

(2) 満18歳以上の者が学術研究の用に供することを目的とする場合

(3) その他教育長が特に必要があると認めた場合

2 教育長は、収蔵資料で、管理上支障が生ずると認められるものについては、前項の許可をしないものとする。

(特別利用の手続)

第19条 収蔵資料の特別利用を希望する者は、資料特別利用許可申請書(様式第8号)を教育長に提出しなければならない。この場合において、当該資料が寄託資料又は借用資料である場合は、寄託者又は貸与者の同意を得なければならない。

2 教育長は、前項の規定による申請を許可したときは、資料特別利用許可書(様式第9号)を発行するものとする。

(特別利用の場所)

第20条 収蔵資料を特別利用させる場合は、原則として、博物館内において博物館職員が立会いの上行わせるものとする。

(出版物等掲載)

第21条 特別利用の許可を受けた者が、特別利用によって複製された資料を出版物等に掲載しようとするときは、次に掲げる条件に従わなければならない。

(1) 写真原版に係る著作権は、博物館に帰属させること。

(2) 出版掲載物の中に「八代市博物館所蔵」又は「八代市博物館保管」の旨を明記すること。

(3) 出版物等を出版後速やかに博物館に寄贈すること。

(館外貸出しの許可)

第22条 教育長は、次に掲げる場合に限り、収蔵資料(原則として寄託資料及び借用資料を除く。)の館外貸出しを許可することができる。

(1) 国立の博物館並びに博物館法(昭和26年法律第285号)による博物館及びこれに相当する施設が行う展示の用に供する場合

(2) その他教育長が特に必要があると認めた場合

2 教育長は、館外貸出しをする場合、特に必要があると認めたときは、連帯保証人の保証を求めることができる。

3 教育長は、収蔵資料で、管理上支障が生ずると認められるものについては、館外貸出しを許可しないものとする。

(館外貸出しの手続)

第23条 収蔵資料の館外貸出しを受けようとする者(以下「借受者」という。)は、資料館外貸出許可申請書(様式第10号)を教育長に提出しなければならない。この場合において、当該資料を展示のために用いることを目的として館外貸出しの申請を行う場合は、資料館外貸出許可申請書に当該展示場の図面等を添付しなければならない。

2 教育長は、前項の規定による申請を許可したときは、資料館外貸出許可書(様式第11号)を発行するものとする。

3 借受者は、許可された収蔵資料の館外借出しの際、資料借用書(様式第12号)を提出しなければならない。

(貸出許可の条件)

第24条 教育長は、収蔵資料の館外貸出しを許可する場合には、当該資料の管理等について、次に掲げる条件その他必要な条件を付するものとする。

(1) 借受者は、貸出しを受けた収蔵資料(以下「貸出資料」という。)を善良な管理者の注意をもって管理すること。

(2) 貸出資料の取扱いは、学芸員又はこれと同等の資格を有すると認められる者が行うこと。

(3) 貸出資料の貸出し、保管及び返納に要する費用は、すべて借受者の負担とすること。

(4) 借受者は、貸出資料の利用目的以外の用に供してはならないこと。

(5) 展示は、原則としてケース内展示とし、「八代市博物館所蔵」の旨を明示すること。

(6) 借受者において貸出条件に違反する行為があるとき、又は特別の事由が生じたときは、貸出期間中であっても貸出しを取り消す場合があること及びこの場合において生じた借受者又は第三者の損害については、教育委員会はその責めを負わないものであること。

(7) 貸出資料のうち、あらかじめ教育長が指定した資料については、借受者において損害保険をかけなければならないこと。

(8) 前各号に定めるほか、本市博物館職員の指示に従うこと。

(貸出期間)

第25条 収蔵資料の館外貸出しの期間は、60日以内とする。ただし、借受者から貸出期間の延長の申請があった場合は、延長を許可することができる。

(貸出資料の返納)

第26条 貸出資料の返納は、本市博物館職員が当該資料を点検し、異状のないことを確認した後引渡しを受け、資料借用書を借受者に返還するものとする。

(貸出資料の損害賠償)

第27条 借受者の責任による貸出資料の滅失、盗難、損傷等があった場合は、借受者がその損害の賠償を行うものとする。

(施行期日)

1 この告示は、平成17年8月1日から施行する。

(経過措置)

2 この告示の施行の日の前日までに、合併前の八代市博物館資料の収集管理要綱(平成元年八代市教育委員会訓令甲第3号)の規定によりなされた決定、手続その他の行為は、この告示の相当規定によりなされたものとみなす。

様式(省略)

八代市博物館資料の収集管理要綱

平成17年8月1日 教育委員会告示第5号

(平成17年8月1日施行)

体系情報
第8編 育/第3章 社会教育・文化
沿革情報
平成17年8月1日 教育委員会告示第5号