【八代農業塾】第10回講座
11月18日(土曜日)に「新規就農者の取組み」をテーマとして、第10回講座を行いました。
前半は、新規就農者の田中 春名 氏、片岡 孝充 氏、山下 暁彦 氏、上野 浩平 氏の4名に講義いただきました。
それぞれ、上手くいったところ失敗したところ、試してみたことなど、就農したころを振り返りながら話していただきました。
田中氏は、上手くいったこととして「規模を拡大するのではなく規模を縮小し、品質管理を徹底することで最終的な収穫量は上がりました」と、常に向上心を持って作業をし、経営改善に向けて勉強を続けていくことの重要さを教えていただきました。また、分からないことや疑問に思ったことはすぐに誰かに相談することが大切だと受講生に語りかけていました。
片岡氏は、SNSを通した情報発信・販路拡大や作物を作る前に需要を把握することなど、実際の経営手段として上手くいったことを教えていただきました。「自分達にしか出来ないオンリーワンを目指す!」という言葉は、これから就農するかもしれない受講生にとって響いたように思います。
↑田中 春名 氏 ↑片岡 考充 氏
山下氏は、ピーマン・カリフラワーの慣行栽培を主軸に「多品目・無農薬」で野菜を作り、ブランド化したセット野菜を販売することを目指して、日々試行錯誤しているということを話していただきました。他野菜とは違うという「ブランド化」や、毎回効率化のために栽培方法を変えていることなど、実際に山下氏が就農して行っていることを紹介してくださいました。
上野氏は、元々農業協同組合で働いていた中でトマトの栽培・経営に興味を持ち、そのために3年間必死で勉強してトマト農家になったことを話していただきました。「やりながら成長ではなく成長してから就農」という言葉は、多くの受講生が強く印象に残っているようでした。
↑山下 暁彦 氏 ↑上野 浩平 氏
後半は、机を囲んでお互いの顔が見える形での質疑応答を行いました。「農地はどうやって借りたか」「どうやってお店と契約したか」「何か就農前からやっておくべきことはあるか」と多くの質問があり、4名の講師が分かりやすく答えていました。中には、講師から講師へ質問している場面もあり、受講生も楽しそうに聞いていました。
新規就農者の講話は、成功した話だけでなく失敗した話も交えて話していただき、もうすぐ農業を始めるかもしれない受講生にとってとても充実した2時間だったかと思います。この講話を受けた受講生が数年後新規就農者になり、八代農業塾の講師として再び参加してもらえることを期待しています。
【主催】
八代市担い手育成総合支援協議会
(八代市 農林水産政策課内)