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大門薬師堂の鰐口(県指定)

最終更新日:

 

所在地・・・坂本町葉木4031
大門薬師堂 正面.JPG
 鰐口は、神社の社殿やお堂などに掛けられる金属製の音響具で、鰐(サメの古名)の口のように広く開いた形をしています。
 鰐口は、もともと寺社等に奉納されるものですが、合戦の際に合図を送るため打ち鳴らされたり、あるいは中世の戦乱等の戦利品として奪われ、所在地を移動することも多かったようです。
 薬師堂の鰐口は銅製で、最大幅23.4㎝、厚さ9.4cm、直径20.8cm、重さ3.1kgあります。鰐口の表には、「永徳元年辛酉八月廿五日 妙楽寺 願主僧良能 奉施入鰐口一 大隈国筒羽野村」、裏には「日州真幸院楽山 千光寺 □□僧敬白 奉施入鰐口一 応永十九年壬申十一月日」の銘が彫られています。
 鰐口の作者は不明ですが、銘文から永徳元年(1381)に製作され、大隅国筒羽野村(現鹿児島県湧水町)妙楽寺に奉納されたことがわかります。その後、応永19年(1412)に日州真幸院(現宮崎県えびの市)の千光寺に奉納されました。日向国真幸院(まさきいん)は、古くから豊かな穀倉地帯であったため、「島津氏」「伊東氏」「相良氏」「菱刈氏」「北原氏」による奪い合いが絶えなかった地域です。この鰐口は、はじめ島津氏の大隈国にあり、北原氏が支配する真幸院に移動したあと、真幸院に出兵した相良氏によって持ち帰られ、相良氏が八代を支配した戦国時代にこの薬師堂に持ち込まれたものと考えられます。戦国時代の波乱の歴史を物語る文化財です。薬師堂の鰐口は県内で4番目に古い貴重なものです。

指定名称・・・大門薬師堂の鰐口(おおかどやくしどうのわにぐち)
指定・・・・県指定重要文化財
種別・・・・有形文化財・工芸品
指定年月日・・・平成21年6月23日

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